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[jfriends-ml 11620] Re: 面白い記事
村山@netgeneです.
> 久しぶりに、本当に面白い記事を読んだので紹介しておきます。
> http://blog.japan.cnet.com/umeda/archives/001893.html
> http://blog.japan.cnet.com/umeda/archives/001895.html
相変わらず意見まるで逆ですね.面白いくらいに.
○「片や数年で誰もが参考にするコードを書くハッカーに育ったかと思えば、20
年経っても当時のままというプログラマもいる、彼らの決定的な違いは何だろう? 」
日々,地道に勉強しているか否かでは?
#例えばJava読書会に必ず参加しているかどうかとか.
そういう地道な努力の積み重ねが,ほんの数年でも大きな差を生み出します.
○「参考にすべきコードはいくらでもあり、その開発者が海の向こうにいようと世
界の裏側にいようとわずか数秒でアクセスすることができます。」
アクセスだけならね.それを読んで,理解し,自分のものとできるかどうかは
その人次第です.ましてそれを越えるとなると,できるのはほんの一握り.
#そういえば「コードリーディング」も,まだ積ん読のままだった...
##「Lions' Commentary on UNIX」も「386BSD カーネルソースコードの秘密」も
##「Rubyソースコード完全解説」も以下同文.f(^^;
○「最高レベルのコードを参考にコードを書けば自然と最高レベルに近づくのは
当然のこと。」
ダウト.
その理屈で行けば
「イチローの打席をお茶の間のTVで見ている子供は,
誰でも自然とイチローのようなバッターになれる.」
「日本語字幕のアメリカ映画を見ていれば,
誰でも自然とネイティブ並に英語が操れるようになる.」
「一流のピアニストの演奏が収録されたCDを聞いていれば,
だれでも自然と一流のピアニストになれる.」
ということになる.図書館や百科事典さえあれば,学校なんていりません.
だが現実はそんなに甘くない.
たしかに,オープンソースが普及したことで勉強するチャンスや手段は
増えました.インターネットによって,それがさらに加速されているのも
事実です.あと必要なのは優れた才能と血の滲むような努力と時間と金と
優れた師匠に刺激をくれる技術者仲間くらいのものです.もし全部揃えられば
最高レベルに近づくのも夢ではありません.
MINIXやLinux,GCCなどでは完全なソースコードも「手に入れる」だけなら
容易でしょう.でも,それを読んで理解した人がどれだけいます?仕様と
実装の違いを肌で感じている人がどれだけいます?仕様書を読んで,その
仕様自体に隠された欠陥を指摘できる人がどれだけいます?
開発者ってのは,そういう甘い代物じゃないんですよ.