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[jfriends-ml 11168] Re: 次回課題図書 に関してあれこれ



村山@netgeneです.


JavaCCの本を改めて確認しましたが,なんだかイマイチな感じです.

言語理論やコンパイラの作成法について説明するでもなく,
JavaCCの構成や設計法について解説するでもなく,

全般として「JavaCCを使って何か作ってみた」的な本のような気がします.
コンパイラ屋からすると,相当に物足りない内容だと思います.
Programming for the Java Virtual Machineの方が面白そうです.


ついでにコンパイラや言語系 関連の書籍を少し紹介しておきます.


・「コンパイラの構成と最適化」,中田 育男 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4254121393/250-4796671-0699426
ページ数で半分近くを「最適化」に割いている,おそらくは唯一の書.
言語処理系の基礎部分もかなり詳しい.

私は「最適化」に惹かれて衝動買いしました.
コンパイラの本のほとんど全てが,最適化については全くと言っていいほど
触れていません.

・「コンパイラ −原理,技法,ツール−」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4781905854/250-4796671-0699426

ドラゴンの絵が描かれていることにより,「ドラゴンブック」と呼ばれる
名著だそうです.コンパイラの世界では名著と呼ばれる本ですが,基本部分
に限れば内容で他にも幾つか良書があり,それほど差があるとも思えません.

こっちに表紙が出てます.
http://www.yfcbookshelf.com/compiler's%20books2.htm


・「計算機プログラムの構造と解釈」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/489471163X/250-4796671-0699426
たしかその筋には「知らない奴はモグリだ」と言われるほどの名著のはず.
コンパイラの作り方というよりは,言語理論とかそっち方面の本だと思います.
ただしほとんどの人には勧めません.私も即断念しました.(^^;

工学部よりは,理学部数学科あたりの人の方が向いてるかも.
そーゆー本です.


・「Programming for the Java Virtual Machine」Joshua Engel (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0201309726/250-4796671-0699426

JavaVM上で他言語を実装するという本のはず.
なかなか面白そうですが,ざっと見ただけで未だに読んでません.

どうせコンパイラ関係で読書会でやるなら,こっちの方をお奨めします.
#参加者が激減しそう....